カスタムのノックアウトマウスモデルの作製と維持

遺伝子改変ノックアウトマウスは、マウスゲノムを改変できるという特性のため、ヒト疾患をモデル化するための強力なツールとなっています。Charles Riverでは、数千ものノックアウトマウスモデルで世界中の数百のお客様をサポートし、研究準備の整ったコホートを提供してリサーチのニーズを満たしています。

ウェビナーシリーズ:
トランスジェニックマウスとラットのモデルの作製

ノックアウトマウスを作製するためのゲノム編集ゲノム編集のためのCRISPR-Cas9*、動物モデル作製、遺伝子治療、およびヒト疾患のモデリングの詳細については、ウェビナーシリーズをご視聴ください。
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Charles Riverの科学チームは、機能ゲノミクスおよび分子工学の分野のリーダーである業界パートナーと協力関係を結んでいます。インビトロ およびインビボ の専門知識を結集し、マウスの作製、特性化、保存、提供に最適な環境を整えます。


Charles Riverが提供するマウスモデル関連サービス

 

Charles River が取り扱うノックアウトマウスモデル

  • 構成的ノックアウトマウス

    このモデルは、無効化された遺伝子を持つように設計されています。通常、遺伝子の不活性化はその配列の(部分的または全体的)欠失によって達成され、動物全体では機能しません。

  • コンディショナルノックアウトマウス

    これらのノックアウトマウスで、組織特異的または時間特異的な方法で遺伝子を欠失させることができます。しばしば、コンディショナル KO マウスは Cre-lox システムによって作製されます。重要なシーケンスを欠失させる代わりに、 loxPサイトで挟むものです(floxed シーケンスと呼ばれる)。 Cre リコンビナーゼで 2 つの loxP サイトに挟まれた配列を欠失させます。誘導性または組織特異的な Cre を使用して、その組織でのみ遺伝子機能をノックアウトします。

  • RNAiノックアウトマウス

    RNA干渉によって、標的遺伝子を欠失させずに、その発現を低下させることができます。通常はコンディショナルアプローチや誘導的アプローチと組み合せて、成体動物において、特定の条件下でのみ標的の発現を減らすために使用します。

 

関連ビデオ


CRISPR-Cas9*として知られる遺伝子編集システムが、疾患動物モデルの作製方法をどのように変革しているかご覧ください。 続きはこちら
 

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    00:12 遺伝子改変モデルは何千とあります。ヒトゲノムには約 20,000 個のタンパク質をコードする遺伝子があり、それらの遺伝子をすべてノックアウトする取り組みが後押しされています。リサーチで使用されるマウスとラットの約半数で、遺伝子が改変されていると推定されています。従来の技術を使用してトランスジェニックマウスを作製するには、12~18 か月間かかっていました。CRISPR-Cas9 技術などの最新技術を使用すれば、3~9 か月で済みます。
    01:15 CRISPR技術は、特定の酵素をプログラムして、ゲノムの任意の場所を切断する方法です。切断と修復を効果的に行い、それによって、ランダムな突然変異を起こすことができます。また、実際のドナーテンプレートを適用すれば、その遺伝子をゲノムに組み込むことができます。
    01:39 Mirimusは 2010 年に設立されました。2012 年に最初の公表があってまもなく、CRISPR が普及し始めました。この非常に素晴らしい技術に、私たちは即座に飛びつきました。ゲノムを切り取って改変できるなど、モデル作製の観点ではまさに画期的だったのです。
    02:02 Charles River は数年前にMirimus との提携を開始しましたが、両社に補完的な基本コンピテンシーのあることがその理由でした。Mirimus のパートナーはバイオインフォマティクスとゲノム編集技術のエキスパートで、Charles River には、発生学および生産繁殖の専門技術があります。この 2 つのスキルセットを統合することで、独自のサービスを用意し、業界規模でお客様にモデル作製を提供しております。
    02:36 CRISPRを使用して非常に迅速に作製できるモデルのタイプが、ノックアウトモデルです。ゲノム内の 2 箇所を切り取ると、その遺伝子が自然に結合して修復されます実際に 2 か所を切り取ることで、遺伝子を切除したということになります。
    02:53 ノックインモデル作製時には、切除を実施してテンプレートを送ることができます。そのテンプレートがゲノムに複製されるため、どのような遺伝子改変や作製でも自由に行えます。
    03:07 CRISPR の最大の課題は、遺伝子が非常に簡単にノックアウトされてしまうことです。遺伝子を改変し、遺伝子をノックインする方がはるかに難しいため、私たちは正確に機能する仕組みを理解しようと試行錯誤を重ね、今よりずっと効果的にこの操作を行えることを目指しています。
    03:25 CRISPR は見たことのない速度で進化しています。数週間の間に、何百もの論文が発表されています。CRISPR をほぼ完全に使いこなせるようにするには、仕組みを理解する努力に後れを取ってはなりません。
    03:46 ただし、研究は慎重に進める必要があります。ヒトゲノム編集の副作用は、何年も、おそらく何世代にもわたって明らかにされないかもしれません。注意深く進めることが重要であると共に、この技術がもたらす利点を目にした時には、間違いなく、この前進は正当化されることでしょう。
    04:10 私たちが生きている間に、数々の病気が治療されることでしょう。引き続き、この技術を使って、疾患の治療法を明らかにしなくてはなりません。そして、安全性と倫理感を念頭に研究を進めるという前提で、この技術の力を活用していかなくてはなりません。

     

 

ノックアウトマウスについてよくあるご質問(FAQ)

  • ノックアウトマウスモデルを使用する利点について

    遺伝子ノックアウト法は、基本的な遺伝子機能を明らかにする最も簡単なアプローチです。コンディショナルノックアウトと誘導性マウス、誘導性ノックアウトマウス、およびノックダウンマウスを使用することで、開発の初期段階における遺伝子不活性化に関連する致死表現型のリスクを回避し、成体動物に対する遺伝子不活性化効果を分析することができます。さらに、タンパク質をコードする遺伝子の 65% が多面発現性である可能性が高いため、コンディショナルノックアウトマウスで特定の細胞型に焦点を当てることにより、表現型解析が簡素になります。

  • プロジェクトに関するその他の考慮事項について

    遺伝子を破壊すると、多重遺伝子ファミリーの他のメンバーによる補償が行われる場合があります。このようなケースでは、表現型の効果を得るために複数のノックアウトが必要になることがあります(Hox遺伝子など)。さらに、遺伝子ノックアウトでは、ノックアウトマウスで観察可能な表現型を作製できなかったり、ヒトで観察されたものとは異なる特性が生成されたりすることがあります。マウスの背景選択は、ヒトの表現型をより適切に模倣するための重要な考慮事項です – Charles River のエキスパートに詳細をご相談ください

  • ノックアウトマウスモデルの作製には使用する方法について

    お客様の研究と目的に応じて、ノックアウトマウスを次の方法で取得していただけます。


    ノックアウトマウスの詳細については、 IKMC (International Knockout Mouse Consortium)ウェブサイトをご覧ください。

 

さらに先へ進む

  • CRISPR制御の科学

    CRISPR 遺伝子編集のような技術が急速に加速している中、かつてはマウスでは達成できないと考えられていたことが、想像以上に早く実現するかもしれません。こうした新しいマウスモデル作製ツールを完全に理解して制御することが課題となるでしょう。たとえば、オフターゲット効果はどのように制限したらよいでしょうか。循環順列、また、アンチCRISPRsによるCRISPRの阻害について理解できているでしょうか。 全文を読む

  • 医薬品開発におけるCRISPRの可能性

    CRISPR's相対的に使いやすいため、薬物治療の予測可能性が改善されることから、より多面的な細胞アッセイの開発に貢献することが期待されます。メリットとしては、化合物の損耗率の低減や標的検証の改善などがあります。
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*CRISPR-CAS9 は The Broad Institute および ERS Genomics Limited から米国特許および国際特許を取得済みおよび申請中のライセンスの下で使用しています。